【あなたは新たな――】(2023年9月24日)
〈ルカによる福音書5:17-32〉,前橋中部教会主日礼拝説教(要旨) 堀江知己牧師
中風を患った病人は、彼を主のもとに連れてきた人たちの信仰によって癒されました。これは、執り成しの祈りの大切さを教えています。しかし、自分本位な私たちは、「私にもそのように運んでくれる、信仰深い人たちがいればよいのに!」とぼやいてしまいます。主のもとに運ばれた病人は、仲間から愛されていたからこそ、労苦をかけて運ばれたと推察します。彼が病気になる前、どんな善行を働いていたかは分かりませんが、タビタのような人だったのではないでしょうか(使9:39)? タビタの世話になり、彼女を愛していたやもめたちならば、主の噂を聞きつけて、どんな手を使ってでも彼女を主のもとに運んだはずです。私たちも、誰かに執り成してもらう人となるためにも、善行を心掛け、人々に愛される存在となりましょう。主はペトロに、「人間を取る漁師になる」と呼びかけられました。レビに対しては、「人間から取る徴税人となる」と呼びかけられたのかもしれまん。ではそれはどんな務めを果たす人でしょうか? この世の徴税人は、人からお金を徴収し、王や皇帝に納めます。新しい徴税人とは、神から各自いただいた賜物を徴収し、それを神にお返しする、つまり神のために用いさせてあげる人です。妬み深い私たちは、賜物豊かな人を活躍させてあげないどころか、故意にそれに目を瞑るか、封じようとさえします。それが神の栄光を現すものならば、率先して賜物を引き出してあげねばなりません。この世の徴税人が、人から徴収したものの中から生活分を得ることができるように、私たちも、人の賜物を神のために用いさせてあげる際に、その益に少なからずあずかることができるはずです。それぞれこういった徴税人、いえ、徴賜人となりましょう! それぞれの賜物を引き出し合い、神のために用立て合うこと。これができたとしたら、どれほど私たちの教会は活気づくことでしょう!