メッセージ(礼拝説教要旨) 最新版 先週までのメッセージ

【着物を残したまま】(2023年2月26日)

〈創世記39章〉,前橋中部教会主日礼拝説教(要旨) 堀江知己牧師

 ヨセフの主人はファラオの宮廷に仕える要人だったため、その家来となったヨセフも、エジプト風の衣服を着せられたことでしょう。主人の妻がぎしっと掴んだのは、そんな衣服でした。それは、エジプトの富、権力など、この世の栄誉がつまってできた衣服でした。その衣服を脱がされたことは、まるで一切の栄誉から引き離され、無一物、裸同然の身へと落ちぶれることを意味していたかのようです。私たちの身にも、様々な誘惑の手が差しかかります。富、名誉、あるいは敵の排除とかといった誘惑は皆、サタンが仕向ける誘惑であり、私たちもいつの間にか、そういったものからなる衣服を着てしまっています。私たちは、様々な欲望という名の衣服を、サタンの手に握らせたままその場を立ち去らねばなりません。その度に、あたかも脱皮して生まれ変わるかのように、新しい衣服を身につけることになります(コロ3:10)。ヨセフには主が共におられ、監守長の信頼を得ます。おそらく、ヨセフは夢を告げ知らせることをもってして囚人たちを励まし、さらに日々の良き行いをもって、囚人たちに模範を示し、更生させることに尽力したことでしょう。パウロはシラスと共に、牢獄の一番奥に(使16:24)入れられました。しかし、二人は賛美の歌声をもって囚人たちを引き付け、その魂を導きました。ヨセフもパウロと同じ仕方で囚人たちを導いたのではないか? つまり、賛美の歌声と祈りをもって囚人たちの心を引き付けていたのではないか? 賛美の歌声といっても、そこには死をも恐れぬ勇気と神への服従が込められていたはずです。私たちも主の囚人として(フィレ1)、天の御国に比べれば牢獄と譬えられるこの世(一ヨハ5:19)に、賛美の歌声を響かせて参りましょう! 神への賛美は、人を救いに導くにいかに有効でしょう! 私たちも賛美の心と行いをもって、暗い世を変えていきましょう!


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