メッセージ(礼拝説教要旨) 最新版 先週までのメッセージ

【熟慮の末に】(2023年10月1日)

〈ルカ福音書6:12-26〉,前橋中部教会主日礼拝説教(要旨) 堀江知己牧師

 主は祈るために山に上られました。山は神の権威を一番映し出す場所だと考えられていました。私たちにとって、天に一番近い場所と言えば教会です。教会は、全てにおいて全てを満たしている方の満ちておられる場(エフェ1:23)。私たちが教会に集って祈るのも、教会が世で一番権威あるところであり、一番栄光に包まれた場だからです。さらに、私たち自身、教会においてこそ、主のご栄光によって一番輝くことができるからです。主は何を祈られていたのか? 弟子たちの選定に関してです。主は誰を使徒として選ぶかを最初からご存じです(サム上2:3)。それでも主は山に上られ、夜通し祈られました。ここから学ばされます。人を選ぶ際には、軽率に選んではならないことを。また学ばされます。私たちは、主が適当に選ばれた者ではないことを。主は真剣に祈って熟慮した末に私たちをご選定くださいました。私たちの中には、主の弟子となるのを比較的早く決断した人もいるでしょうし、長い時間をかけて主の弟子になった方もいるでしょう。しかし、主のお立場からすると、熟慮に熟慮を重ねた末でそれぞれを選ばれました。だからこそ、私たちとしても信仰をやすやすと捨ててはなりません。山上の説教は常識の覆しであり、天地をひっくり返すような教えです。主の教えは、モーセの教え(申28:1)を真逆にしたものに聞こえます。そこで私たちも、天地をひっくり返す必要があるようです。私たちが教会に来るのは、神の威厳を一番強く感じるから、そしてその栄光を反射させ、教会でこそ一番輝いていられるからではありません。むしろ教会とは、惨めな自分を一番強く感じる場です。主の御前では、汚れた自分を見出さざるをえません。しかし、そのような自分を主は用いてくださる。山なる教会において、汚れた自分を見つめ直し、そして主に癒していただいた後、平地へと、世へと下りましょう!


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