メッセージ(礼拝説教要旨) 最新版 先週までのメッセージ

【群れの足跡をたどって】(2022年2月12日)

〈創世記37章〉,前橋中部教会主日礼拝説教(要旨) 堀江知己牧師

ヤコブが誰よりもヨセフをかわいがっていた理由は、大したものではありません。羊飼いの職についていた兄たちとは違い、成長段階が違っていただけです。教会においても、洗礼を受けて間もない人は、キリストにある幼子のわけですから、とりわけ配慮がなされ、重い奉仕の業を託すこともありません(一テモ3:6)。ヨセフはいわば教会における求道者、ないし教会学校の生徒でしたから大切にされていたのです。しかし、ヨセフもそろそろ兄たちを追いかけ、独り立ちせねばなりません。そして、ヤコブがヨセフを兄たちのところに遣わしたのは、彼を兄たちに次いで羊飼いとさせるための職業訓練であったのでしょう。これは、エッサイから遣わされたダビデも同様でした(サム上17:17)。私たちも各自、御父からお声をかけられます。兄たち(信仰の先達者たち)の安否を確かめに行くようにと。それは、兄たちの仕事ぶりから学び、その後に続くためです。残念ながら、この時の兄たちは、いくら仕事ぶりはよくとも倫理的に著しく欠けた行いをしてしまいました。これは決して見習ってはなりません。しかしその中でも一人だけは立派な兄がいるはず。それは、私たちのことを兄弟と呼んでくださる(ヘブ2:11)、長子キリストのことです(ロマ8:29)。私たちはこの大牧者を追って行かねばならないのですが、このお方に辿り着くためには、まず大牧者に養われる群れを追って行かなくてはなりません(この場合は群れが信仰の先達者たちに該当します)。先達者たち、あるいは教会の歴史から学ぶことなく、神と自分以外の全てをなかったことにすれば、決して羊飼いには辿り着きません。「どこか分からないのなら、群れの足跡を辿って行きなさい」(雅1:8)。私たちも大いに信仰の先輩方の足跡から学びましょう! 羊飼いなる主に辿り着き、私たち自身もその群れの一員とさせていただくために!


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